不老長寿の霊薬「エリクサー」を再現へ…米国の考古学者チーム


エリクサーの瓶

エリクサーの瓶

今年5月、ニューヨークのチャイナタウンで、ホテル建設現場から19世紀の古い瓶100本余りが発掘されました。考古学者たちは、そのうちの1本が、不老長寿の霊薬「エリクサー」だった可能性があるとみて、その成分の再現に着手しています。

見つかった多数の瓶は150年ほど前のもので、当時の飲み物や食べ物の習慣をよく伝えています。瓶が出土した建設現場は以前、ドイツ風のビアガーデンと音楽ホール「アトランティック・ガーデン」(1858年設立)があった場所でした。

出土品の1つである緑色がかった小さな瓶を詳しく調べたところ、かつてこの瓶の中に、飲むと寿命が延びるとされる飲料が入っていたことが分かってきました。そこで、考古学者チームは、この飲料が実際のところ何だったのか突き止めようと考えました。

考古学分野のコンサルティング会社「クリサリス・アーケオロジー」社長アリッサ・ルーリャさんは、「この飲料が実際にどんな味だったのか知りたいと思った」と言います。

彼らは、ある医療手引書をもとにレシピを特定。この飲料には今も使われているいくつかの原料が含まれていたことを解明しました。

エリクサーとされる飲料に含まれていたのは、数種類のハーブと多量のアルコールでした。その飲み方は、がぶ飲みするのではなく、1回に1滴が適量とされていたようです。エリクサーのレシピは次のとおり。

アロエ … 13g
ルバーブ … 2.3g
リンドウの根茎 … 2.3g
ガジュツ(ホワイトターメリック) … 2.3g
スペイン産サフラン … 2.3g
水 … 114ml
穀物アルコール(ウォッカ、ジン) … 240ml
 
アロエ汁をしぼり、取り分けておく。ルバーブ、リンドウ、ガジュツ、スペイン産サフランをつぶし(調理用ミキサーを使っても良い)、アロエ汁、水、アルコールと一緒に混ぜる。この混合液をたびたび振って混ぜながら3日間おく。チーズクロスまたはコーヒーフィルターを使って混合液をろ過して飲む。サフランの色で手や調理具が染まるので液の取り扱いに注意すること。

エリクサーの瓶と同じ場所からは、「ホステッター博士の苦味胃薬」として知られる民間治療薬の瓶も出土しました。こちらは、リンドウの根、オレンジピール、シナモン、アニス(セリ科の香草)、コリアンダー、カルダモン、キナ皮、ゴム、穀物アルコール、水と砂糖が原料となっています。

考古学者チームは、奇跡的な効果があったとされるこの2つの飲料をこれから実際に再現するとのこと。レシピは公開されていますので、誰でも作ることができます。

エリクサーのような調合薬は、19世紀にはごく普通のものであり、酒場などにも置いてあったそうです。食品医薬品局(FDA)ができるずっと前、19世紀後期の医者と化学者は、こうした興味深い調合薬をたくさん発明していました。薬はガラスの瓶に入れられ、たいていおかしな名前をつけられて、近所の薬屋で売られていました。

調合薬の原料は、現在も使われているものが多いのも興味深いところ。例えばリンドウは、食欲増進と胃腸障害、黄疸の治療薬の成分となっています。シナモンは血糖値を下げる効果があると考えられ、アロエは火傷の治療によく使われています。

出土した場所

出土した場所

ルバーブ(左)とアロエ(右)

ルバーブ(左)とアロエ(右)

「ホステッター博士の苦味胃薬」の瓶

「ホステッター博士の苦味胃薬」の瓶

ソース:Daily Mail

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